刺し子に夢中な話

刺し子はじめました Hobby
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刺し子はじめました

こんにちは、きぬです。

10月から新しい趣味として、東北由来の針仕事、刺し子を始めました。

刺し子とは?

藍色の布に白い糸で線を描くように刺しゅうする刺し子は、日本に古くから伝わる伝統的な刺しゅうです。その素朴で美しい技法は、庶民が日々暮らしていく上で生活の知恵から編み出されました。 刺し子が生まれたのは16世紀初頭までさかのぼり、今から500年ほど前の時代です。全国各地にこの技法を施したものが見られるため、その発祥の地は定かではありませんが、特に東北地方に伝わる刺し子が広く知られています。
厳しい寒さを凌ぐために防寒、補強として、衣料に刺し子をしたことがその始まりと言われています。

手芸のオリムパス ホームページより引用)

そんな歴史ある針仕事ですが、取り組む私はというと、家庭科の授業でミシンの下ボビンセットに苦戦し、エプロンを縫う授業であまりの縫い目の粗さに親切な男子に目を泳がせながらフォローされた経験があります……

そんな風に、決して針仕事が「得意」ではありませんでしたが、
イラストを描いたり、パズルを組んだり、……そういう、ちまちまとした単調なことが好きな私。

手芸もその一環として、カタログなどを見る度心が躍り、憧れてキットを買っては挫折し……を繰り返してアラサーまできました。

ですが刺し子はそんな私に合っていたようで、すっかり夢中になってもうすぐ2カ月が経過します。

  • これから何か手芸に挑戦してみたい方
  • 裁縫は得意じゃなくても、なみ縫い程度ならできる方
  • 和柄、規則性のある図案などが好きな方
  • 何か形に残る制作物を作ってみたい方
  • 日常使いできるものを作りたい方

そんな方にはおすすめできるんじゃないかなあと思い、記事を書き始めました。

これから刺し子をはじめてみようかな?という方は、よろしければお付き合いください。

用意するもの

「試しにやってみようかな?」と思ったら、まず小さい小物の手芸キットを買うことをおすすめします。

私はコースターの作成から始めました。
小さくて作りやすくて、ばっちり日用使いできる作品が完成します。

(数年前購入したまま放置していたキットなので、図案が違いますが近い製品をご案内します)

コースター以外だと、ピンクッション(針山)などの布小物もおすすめです。

手芸キット類は、大体「初心者~中級者向け」などの難易度表記があるので、そこを参考にして小さめの物を選ぶといいです。

また、縫う量が多いほど時間もかかるので、最初のうちは図案が大きめのものもおすすめ。

ハローキティやすみっこぐらしなど、キャラクターものの図案もあるので、お子さんと一緒に冬休みにやってみるのもよいかもしれませんね!

手芸キットの中には刺し子専用の糸、針、水で洗い落とせる図案印刷済みの布が入っているので、専用の用品が一度に揃えられます。

ほかに必要なものは、下記の基礎的な裁縫道具。

  • 手縫い糸(布と近い色味の物
  • 手縫い針
  • まち針
  • 糸切りばさみ
  • 裁ちばさみ(※普通のハサミでもできます)
  • チャコペン(布の裁断・印付け用)

基本的には学生時代の裁縫セットにそろっているはずです。

裁縫セットなどを紛失したり、処分してしまって、「とりあえず最低限が欲しい」方は、携帯用ソーイングセットに100均のチャコペンの組み合わせがおすすめ。


携帯裁縫セットはボタン付けなど日常使いにも重宝するので、一つ購入しておくと重宝します。
また、無印良品の「携帯用ソーイングセット」は店舗や公式通販だとさらにお安い税込250円だったので、購入するなら公式からがおすすめです(公式へのリンクは、アフィリエイトではありません)

他にも100均などでも手芸用品も普通に揃えられます。
質が気になるようなら、やってみてほかにも作りたい!と思ってから、改めて手芸用品メーカーの裁縫セットなどをそろえる形でも遅くはないと思います。

ハマったらぜひ用意してほしいのは、中指に嵌めて、てのひらで針を押し進められる皿付指ぬき

刺し子系の本などを見ると大体嵌めていらっしゃるので買いました。

指の背に嵌める皮の指ぬきしか知らなかったのですが、やりやすさが段違いです。おすすめです。

セリアの刺し子ふきん

一度刺し子キットを購入した後は、刺し子針がもう手元にあるため、キットではなく好きな布と糸を買うだけで刺し子ができるようになります。

布は、まっさらな晒や布に自分で図案を書いて刺すこともできますが、結構図案を書くだけで大変です。

お金と手間をかけずに「刺す」ことを楽しみたい方には、図案印刷済の布、特に100円均一のセリアにある「刺し子用ミニ花ふきんがおすすめ。

仕立て方にもよりますが、大体13~14cm四方くらいの小さなふきん(コースターより少し大きめ)が作れます。

晒にあらかじめ水洗いで落とせる図案が印刷してあるのですが、この図案のバリエーションが豊か!

伝統的な模様からオリジナルの図案まで、いろいろな図案を刺して作ることができます。

私の場合特にはじめてのうちは、とにかく質より量!刺したい!!が先行していたので、

いろいろな図案に「とりあえず実際に挑戦してみる」が気軽にできるのは
本当に素晴らしいな!と感動しました。

パッケージにはありませんが、布には図案の名前も一緒に記載されているので、伝統模様の勉強にもなります。

「斜めは少し糸を引き気味にしないと弛んじゃう」

「糸の処理の仕方は、周囲の枠に被せた方がすっきりするかも?」

と情報を仕入れつつ試行錯誤できますし、
あまり上手にできなかったとしても「また同じ図案を買ってきてやろう」と思えます。

ミニとはいえ花「ふきん」なので、台拭きなどに活用するのも、もちろんOK。

柄が目立って繊細なイメージですが、一度完成品を触ってみると、元来の刺し子の説明にあった

布の補強」のために施された技法であるという意味がよくわかります。

けっこうがっしり、しっかりします。失敗したものならなおさら、気兼ねなく使えます(笑)

なお、刺し子糸もセリアで販売していましたが、複数作る場合は100mなどの単位でメーカー品の糸を購入した方が気兼ねなく使えてよかったです。

これは試しにとキットの次に買った糸ですが、よくわからないなりに選んだにしては良い選択でした。

特に、はじめのうちは糸がヨレたり、うまくできない面も多いのですが、
糸が段染め(グラデーション)になっていると、なんとなくうまくできた風に見えます。

カラフルに染めてあるものだと糸処理の重ね刺しの時にちょっとちぐはぐになってしまうこともあるので余計に、同じ系統の色合いの段染め糸、結構おすすめです。

刺し子と言えば花ふきん

セリアのミニ花ふきんで練習しながら、刺し子作品の代表である「花ふきん」にも挑戦してみました。

花ふきんはセリアの倍、約30cm四方の面積を刺します。結構時間がかかります!

私は一目刺しのびっしり埋まった図案が好きなので、初めての花ふきんは「十字花刺し」にしました。

※キットではない刺し子布のみが欲しい場合、「布パック」という表記の製品になります。

花ふきん1枚分で税込550円前後が相場のよう。ふきんが白ではなく藍色などに着色されていると、800円くらいになるみたいです。

私は近所のトーカイさんでも取り扱いがあったので、まずはオリムパス製絲の布パックから試してみています。

ほかの刺し子メーカーさんだと、有名どころは下記のメーカー・ブランドが有名なようです。

  • オリムパス製絲
  • DARUMA
  • ホビーラ・ホビーレ
  • ルシアン・コスモ
  • 藤久(クラフトハート・トーカイ)

特にホビーラ・ホビーレはYoutuberの方も布を紹介したりしていたのでとても気になるのですが、
店舗が首都圏などに限られるのが悲しい……上京した暁には、覗きに行こうと思います。

最初の花ふきん1枚を仕上げるのに、数日熱中してかかりきりになっても1週間かかりました。

裏面などはまだまだアラも目立ちますが、表から見るとまあまあきれいに見えます。

一目刺しは刺す量が多くて大変ですが、同じ模様が規則正しく並ぶのがめちゃくちゃ可愛い😊

完成したのがうれしくて、小物撮影の背景に敷いたりなどしています。

1枚目が完成したのがうれしくなって、自分で図案を引いてみたりもしましたが、そっちはまだまだ難しくてアラが目立つ(笑)

ので、3枚目はまた布パックを購入。今度は伝統図案じゃない「りんご」模様にしてみました。

ここではじめてDARUMAの糸(かせではないカード型)を使ってみました。カード型、便利ですね。

糸が何メートル必要かについては、布パックの表に「〇かせ必要」などの表記があるので、その量に間に合うように合わせて好みの色味の糸を購入しています。りんごはこのカード型が2枚あればたりるはず!

こちらは年末までに完成させて、おばあちゃんにあげようと考えています。
間に合いますように!

いまの刺し子時間の過ごし方

花ふきんは時間がかかるので、合間にセリアのミニ花ふきんで違う図案の刺し子をやってみたり、

後で見るリストに入れたまま放置していた映画やアニメを見ながら刺したり、

寝る前に音楽を聴きながら刺してみたり(そして夜更かしをしてしまう……)

そんな風にしていたら、あっという間に1カ月がすぎましたが、まだまだ全く飽きません。

年越しで実家に長居する時も持っていって刺せるようにしたくて、刺し子グッズ一式の持ち歩きセットを作ろうと考えています。

最初の裁断や仕立てさえ済ませておけば……そんな風に考えるのも楽しいです。

趣味としてのコスパは?

1枚花ふきんを作るためには、布と糸を用意するために1000円近い金額がかかります。

が、今のペースだと1枚作るのに1週間以上かかるし、出来上がった後も満足感が高いので、コスパ良い趣味を見つけたな~とホクホクしています。

もう少し慣れてきたら、ブックカバーやポーチなどの布小物製作にも幅を広げたいです。

ヲタ活の面でも活用したい……刀剣男士イメージ布小物とか作りたい……

手芸スキル激低かった自分がこんな風に思えるようになったのが驚きだし、うれしい。

興味のある方、ぜひ一緒に初心者同士楽しみましょう。

下手の横好き万歳!で、これからの冬もチクチクお家で楽しんでいきたいと思います。

追記

刺し子で手芸を趣味にしてから、100均製品のクオリティの高さに恐れ戦いています。
私がふきん1枚作るのに材料だけで1000円近くかかるのに、保冷ランチトートバッグが110円で買えてしまう時代。自分で図案を引いたとしても、糸代だけで500円近くかかるのに……?
大量生産・大量仕入れで値引かれるとしても、このコスパの鬼高さは驚愕ですね。

今までのただ消費する側として以外の、新しい視点を得たきぬでした。

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