独学で勉強するには(簿記3級)

HOW TO SELF STUDY 資格試験を受験する方へ Diary
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HOW TO SELF STUDY 資格試験を受験する方へ

こんにちは、きぬです。

無職中にやることのひとつとして、日商簿記2級の資格取得を目指しています。

もともと営業と事務を兼務するような形で前職勤めていましたが、正しい簿記の知識はゼロの状態。

事務の兼務が決まった際に、一度やろうと3級のテキストと問題集を購入しただけで時が止まっていました。

退職時に有休消化期間もひと月以上残っていたため、何か一つまずやるべきことを設定しよう!と考えて、

部屋に置き去りにされていたテキストで日商簿記3級の勉強をすること2カ月

先日無事に、オンライン試験を100点満点で合格することができました!

現状、そのまま忘れないうちに…ということで、2級の工業簿記の方の勉強を始めています。

今回は、大学卒業以来久々にコツコツ勉強をした、私なりの資格試験への取り組み方をご紹介します。

目次
  1. テキストを用意する
  2. 受験時期を決める
  3. なるべく毎日取り組む
  4. 問題集を繰り返し説く
  5. 模試の解き方
    (※リンクをクリックすると、該当箇所へスキップできます)

では、今回取得した日商簿記3級を例に、順を追って説明していきますね。

1,テキストを用意する

「簿記の資格が取りたい」と思ったら、まずはどうやって勉強するかを決めます。

取得したい資格の難易度にもよりますが、社会人になってから自力で取得する場合、下記のいずれかの方法を選ぶことになると思います。

  • 専門学校・資格スクールへ通う
  • 通信教育を受ける
  • 市販の参考書を使用する
  • ネット上の無料問題集等のみで勉強する

難易度が高く感じる資格だったり、一発で確実に合格したいなら、実際に資格スクール等に通うのがいいと思います。
その分高額になりますが、厚生労働省による教育訓練給付制度という制度を活用できる場合、訓練修了後におよそ20%の費用が戻ってきます。
資格取得したいけど独学では不安、という方は、ご自身が対象か、一度調べてみてはいかがでしょうか。

私の場合、今回の日商簿記3級については、難易度的には易しい部類と聞いたので、まずは独学で取り組むことにしました。

今取り組んでいる日商簿記2級の勉強も、一旦独学で進めています。
目標の時期に一度試験を受けてみて、手ごたえがなければ改めてやり方を見直そうと思います。

前述のとおり、テキストに関しては、元々数年前に購入した第11版のテキストをそのまま活用しました。(アフィリエイトリンクには2024年12月3日現在、最新のテキストを貼っています)

現行のテキストより版が古く、情報が古い可能性もありましたが、

  • 試験内容が11版の発行された頃から変わっていない(改定情報がない)
  • 簿記資格者は事務・経理等で昔から働いているため、内容の大幅な改定は考えにくい

と考えて、古い版のテキストのまま勉強を進めました。
問題集も同じく古い版でしたが、結局新しい版の物に触れないまま、無事に合格できました。

(困った点と言えば、問題集の解答欄のPDFをダウンロードできるサービスがありましたが、期限切れで使えなかったことくらいですね……)

もしおさがりや中古のテキストを使おうか考えている場合、資格試験元のホームページ等で試験内容の改定情報を調べてみると、そのテキストで問題ないか、判断できると思います。

(例・商工会議所の検定試験

人によっては、テキストなどに費用を使うことなく、無料で学べるYoutubeやCPAラーニング、インターネット上の解説サイトなどを活用して資格試験勉強をこなす方もいるそうです。

ただ、インターネット上の解説サイトなどについては、

  • 先述した「試験内容の改定」に対応していない古い情報である可能性があること
  • 情報の質に偏りがある場合があること
  • 有償の情報商材に誘導する目的だったり、運営元の信ぴょう性が疑わしい場合があること

このあたりを見極めて上手に活用する必要があるため、インターネット慣れしていない方は注意が必要だと思います。

CPAラーニングは商工会議所からも紹介が出ていて運営元がしっかりしているので、
独学で考えている場合はそちらを検討するのも一手かと思います。

紙ベースのテキストが欲しい方は、市販の資格スクールが発行しているテキストを買う方が結局手っ取り早くて安全だと思います。

「会員登録者限定で問題集をご自宅へ送付します!」などの誘い文句につられて、
安易に個人情報やお金を取られてしまわないよう、ご注意ください。

2,受験時期を決める

独学で勉強するにあたって、どれくらいの勉強時間が必要か?をネットで調べました。

簿記3級の場合、およそ80時間~100時間の勉強時間が必要だそうです。

目安としては2カ月~3カ月ほど。毎日2,3時間勉強したと考えたら納得の期間です。


ネットなどには2週間で合格した体験記などもありますが、それは独学に慣れた玄人だからできることだと捉え、原則参考にするのは、大手資格スクールなどその手の専門家が出した目安期間の方が良いと思います。

そもそも短期的に詰め込んで合格できたとして、その知識はいつまで持つか?と考えると、少し不安が残ります。
資格は身に着けて、実務で活用する助けにするためのもの。
「仕事上必要で、すぐにでも資格を取っておかねば!」というケースならともかく、
自主的に勉強しておこうかな?というレベルであれば、自身でちゃんと理解して取得できた方が良いですよね。

そして、調べた目安期間をもとに、いつ試験を受けるか」を勉強を始める前に決めます。

私のように先延ばしにしがちな人は、調べたついでに試験の申込まで済ませてしまうとよいです。

日商簿記3級の場合、オンライン試験は随時受付しているので、

「これから仕事がなくなって暇な時間が増えるから、多分2カ月でいけるでしょ!」

そんな勢いだけで試験日と会場をおさえ、受験料まで振り込みました。
受験料3,850円(手数料含む)がかかると真剣になります。なにしろこれから無職なので。

こうしてとりあえずでも締め切りを決めておくことで、

「そこに間に合わせるためには1カ月前までにテキストを全部読み切って、問題集と模試に時間を裂けるようにしないといけない」

そんな風に逆算して予定を決めることができるようになります。

夏休みの宿題を後に溜めるタイプだった、なんなら片付かなかった私のような方、是非お試しください。

3,なるべく毎日取り組む

私はもともと、毎日コツコツ、が苦手です。学生時代すら自主勉はおろか、宿題までサボりまくった前科があります。

それでも自分で決めたことくらいは頑張りたい。

そう思って、今回の勉強では3つの対策を講じました。

勉強した記録をつける

私はもともと、バレットジャーナルという手帳術を参考に、日々のスケジュール管理や日記をつけています。

バレットジャーナルについては別途調べてほしいのですが
(また記事を別に作ったら、リンク繋げておくようにしますね)

私のやり方としては、毎朝日付を書いて、その下に今日やりたいこと、すべきことを記入しておきます。

そして、できたこと、着手したことなどは進捗状況のマークを、追記したいことがあればその下に随時追加していきます。このやり方をほぼ毎日継続していると、

毎日のTODOとして毎回「簿記勉強する」とタスクを自分で書き
完了しない限りずっとタスクが残り続けていることを意識し続けることになります。

これ、意外とストレスになるので、その分できた!とチェックをつけた時の開放感達成感が強くなります。

ただ、日記や手帳をつける習慣がもともとない方の場合、意識することが余分に増えるのも嫌ですよね。そんな方には、下記のやり方をおすすめします。

  • 紙のカレンダー・表などにしるしをつける
    • 勉強した日はマルをつけたり、勉強した時間を記録する
    • 教科書の目次を参考に、リストを作ってチェックする
    • 「ハビットトラッカー」を利用する
      • ハビットトラッカーとは、習慣化したいことに取り組めたらチェックするだけの簡単な記録様式です。ダイソーでもふせんが売っています。手書きでももちろんOK!
  • カレンダーなどのアプリのタスク管理機能を利用する
    • デジタル派の方はこちら。iOSの場合「リマインダー」で設定すると、毎日決まった時間に通知してくれます。
    • Googleカレンダーでもタスク管理機能があり、繰り返し設定も可能です。

視覚的に見えるようにする方が、「これだけ頑張っている」と自己肯定感を高められますし、なんならやらなくても「4日間何も手つかずだった……」と危機感を持つことができるので、ぜひご活用ください。

勉強するために外出する

私は一人暮らしですが、可愛いマルチーズと一緒に暮らしています。勉強するデスクもケージもベッドも同じ室内にあります。

基本的にはおとなしい子ですが、やはり地蔵のように長時間固まっている飼い主へは、暇なら遊べとちょっかいを出してくることも当然あります。

更に言うと、デスクでは手芸もするし、ゲームもするし、動画もみます。ごはんも食べます。漫画も小説も、大好きなものをそろえています。

つまり、この部屋、めちゃくちゃ誘惑が多いんです。

そのため、勉強しようとしても本腰が入らない。気が散る。

そんな日は家での勉強はあきらめてファミレスやコメダ珈琲店に行ったり、平日日中なら図書館へ行ったりします。

やる気が出ない~といくら言っていても、能動的にちょっかいを出してくる愛犬が居ない、雑念の少ない場所へテキスト持って行って広げてしまえば、なんだかんだで取り組めるものです。

一応周囲に迷惑にならないよう、空いている時間を見計らって行くようにして、長居しても2時間程度にとどめています。

(今秋からデニーズのドリンクバーが値上がりしてしまったのが地味に切ないです……)

YouTube を活用する

誘惑の多い動画投稿サイトですが、うまく活用すると逆に勉強の強い味方になってくれます。

勉強の味方の検索ワードは2つ。まず1つ目は、「ポモドーロタイマー」です。

ポモドーロタイマー 3時間 勉強に集中する!リラックスできる雨とカフェ音楽【study with me】

こちらは実際にとてもお世話になっている、@Studytimerさんのポモドーロタイマー動画です。

ポモドーロ・テクニックとは、作業に集中する時間と休憩する時間を区切ることで、集中力を維持する時間管理術のこと。(ウィキペディア参照

本来はタイマーを使って集中する手法ですが、今は検索するとこうして音楽や環境音で集中しやすくなるよう作られた動画がたくさん出てきます。

  • 自分が集中を維持できる時間
    • 私は勉強は25分、家事は15分~20分程度で設定しています。
      苦手なことほど、短く休憩をはさみながら進めるとよいです。
  • 集中しやすいBGM(カフェの雑音有り無しなど)
    • 歌詞付き、好きなアーティストの曲は、意識がBGMに向いてしまうので勉強に向きません。ホワイトノイズや、「カフェで流れてそう」程度で頭に残らないBGMがおすすめです。

次に、2つ目のおすすめ検索キーワード。「簿記3級(取得したい資格名)+苦手科目

「テキストを読んでもいまいちピンとこない、理解できない」時や、テキストに向き合っても全く集中できなくて「勉強しなきゃなのに勉強できない」時。

YouTubeで解説動画を見ましょう。

特に需要の多い簿記などはたくさん解説動画を出している方がいます。

今はYouTubeだけで資格勉強して合格する人もいる時代なので、活用するに越したことはありません。

簿記3級の勉強では、私はこちらの「【簿記・FP】独学ちゃんねる 桜田」さんにお世話になりました。

素敵な声で、丁寧に解説してくださっていてとてもわかりやすくて、おすすめです。

毎日勉強するとはいっても、どうしてもやる気が出ない時もあります。

そんな日も「とりあえず動画1本見ておこう」と視聴して、動画の最後に出された練習問題を解いたら、それはもうその日の「勉強した」にカウントしていいと思うんです。

4,問題の解き方

テキストにはそれぞれ、解説に付随する例題と、章末問題が付いています。

大体テキストの解説を読んで、例題を見ながら解いてみて、章末問題も最初はテキストの解説を遡りながら解きます。章末問題は何度かやり直して、徐々に見ずに正答できるようにしていきました。

簿記3級の場合、やはり決算処理が難しくて、章末問題を何度もやり直しました。

8割がた章末問題が自力で解けるようになったら、問題集に移ります。

結構テキストだけで基礎を固めたつもりでしたが、問題集は試験と同じ第1~第3問形式になっており、要素ごとの章立てとは勝手が違い、問題集も1周目はほぼテキストと答えを参考に見ながら解いていました。

2巡、3巡とやり直すうちに、徐々に体系的に脳内の仕訳や決算整理などの要素が結びついてきます

第3問の試算表などの問題が解けるようになる頃には、第1問の仕訳がさらっとできるようになっている。
第2問に終盤まで手古摺りましたが、パズルのピースがかみ合うように、理解できてきたら、「どことそこが紐づいているんだ」と気づける。

そんな感じで、問題集はやり直し前提で解いていきました。

間違えた問題にしるしと日付をつけておいて、何度も間違える問題だけまとめてやり直しました。

だんだん間違える問題の数が減っていくので、自分の苦手分野が細分化されていきます。

5,模試の解き方

問題集には3回分の予想模試がついていたので、

1回目:問題集を何度かやり直し、ある程度自力で解けるようになった時
2回目:1回目の模試をやり直して、時間内に収められるようになった時
3回目:試験直前の腕試し

という形で、1回目、2回目を何度かやり直して本番形式の練習を行いました。

必ず、タイマーを利用して本番と同じ時間設定で解きました。

1回目の初回は時間切れになったことを確認して、追い付かなかった分の継続をしましたが、2回目以降はなんとか時間内に解き終えて、間違えたところを確認する流れになっていた気がします。

一応試験の合格判定は正答率7割(=70点以上)だったので、1回目の時点でぎりぎり合格くらいのレベルまではテキストと問題集だけでたどり着けていました。

その後、1回目、2回目の原本になる問題用紙に、日付と点数、間違えた問題にしるしをつけてそれぞれ3~4回解き直しました。点数が向上していくと達成感があります。

あと、模試の問題に関しては問題用紙と答案用紙両方をコピーして書き込んでいましたが、
web試験の場合、問題用紙へは手書きでメモを書き込める形式になっていたので
(答えはパソコンの解答画面に入力します)、問題用紙を紙にコピーしていたのは正解だったと思います。

模試で間違えた問題は、問題集に戻って解き直して……を繰り返した結果、

直前で解いた第3回目の模試はケアレスミスのみで余裕の合格ラインで、
本番に至っては見直しを念入りにする時間の余裕ができたおかげで、無事に満点合格できました。

受験センターでも満点は珍しいのよ!と褒められたので、ちょっと自信が付きました。


以上が、今回学生時代ぶりの独学で日商簿記3級を勉強して、無事合格した際の勉強法になります。

これから日商簿記3級を受験する方や、自主勉強をする予定の方の参考になれば幸いです。

私は次は来年の3月中に日商簿記2級の受験をするつもりで、まずは工業簿記のテキストに向き合っていますが、また全くわからない素人に逆戻りした気がしてショボショボしています。

商業簿記に早く帰りたい。(でも工業簿記ある程度クリアしないと合格できない)

日商簿記2級を受験した方がご覧になっていましたら、ぜひおすすめの解説動画等教えてください……。

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